話題だった
「目 非常にはっきりとわからない」展に昨年行ってきました。
千葉市美術館はなかなか攻めた企画をやっていて気になる存在ですが、
今回もやってくれましたね。
さや堂方式という新旧合わせた建物自体の批評性まで包括したような
ここでしか出来ないインスタレーション、お見事です。
謎を解こうとすればするほどはっきりとわからなくなっていくあの感覚、
まるで綾辻行人さんの小説を読んでいる感じで、
肉体的ミスリードとでも言えば良いのでしょうか、
なかなか得難い体験でした。
謎解き自体は一つのプロセスだと思いますがが
この作品の明確な意図が読み取れる部分がありました。
それはエレベーターホールの「あれ」。
良く分からなかったと言う人も「あれ」を見れば
そこに関しては作者の意図ははっきりと理解できるでしょう。
作品を堪能できた人含め「あれ」を確認した人ってどれだけいるんでしょうかね?
更に驚いた事にこの作品の展示後、
千葉市美術館はリニューアルオープンの為しばらく本当に休館との事。
今回の展示は美術館スペースが工事中のような体裁でしたが
まさかそこも現実に繋がっているとは。
まるで後日談のようで凝ってますね。