着々と進行中。Nさんの家の現場/ユックリ町家「N」
2005年 10月 05日
今からもう20年近く前、スターウォーズ(ジェダイの復讐)で
スクリーン上に未完成のデズスターが映し出されたとき、鳥肌が立った。
それは完成された球体のデススターより数段美しく見えた。
誰にでも完全なものより欠けたものの方が魅力的に見える時があるものだろう。
先日、田中工務店さんとの住宅プロジェクト、
足立区Nさんの家の現場に行った時も、ふとそんなことを感じた。
むき出しの構造体をながめていると、このままの状態で残ったらきれいだろうな、
などと設計者としてはあるまじき妄想が一瞬脳裏をよぎる。
とはいえ、ここは紙の上でも映像の世界でもなく、現実の世界。
矛盾点、曖昧になっていた部分がはっきり現れる。
それは解消していかなければならない。
美しいなどと生ぬるいことも言っていられない。
現場の方には相変わらずいろいろご迷惑おかけしています。
まだまだここは自分にとって、懺悔の場でもあるのです。
いつそんな状況から抜け出せるやら。修行は続くよどこまでも。
施工/設計監修:田中工務店